1級建築施工管理技士 過去問
令和7年(2025年)
問22 (躯体施工 問2)
問題文
土工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
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問題
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1級建築施工管理技士試験 令和7年(2025年) 問22(躯体施工 問2) (訂正依頼・報告はこちら)
土工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- ヒービングの発生が予測されたため、ウェルポイントで掘削場内外の地下水位を低下させた。
- 床付け地盤が凍結したため、凍結した部分は良質土と置換した。
- 粘性土地盤を法付けオープンカット工法で掘削するため、円弧すべりに対する安定を検討した。
- 砂質土の掘削時に床付け面を乱したため、自然地盤と同程度の強度になるよう、ローラーにより転圧した。
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この過去問の解説 (1件)
01
最も不適当なものは、「ヒービングの発生が予測されたため、ウェルポイントで掘削場内外の地下水位を低下させた。」です。
ヒービングは、主に軟らかい粘性土地盤を深く掘ったとき、掘削した底の地盤が盛り上がる現象です。これに対して、ウェルポイントで地下水位を下げる方法は、主に砂質地盤で起こるボイリングを防ぐための対策です。
ヒービングとボイリングは、どちらも掘削底で起こるため混同しやすいですが、発生する仕組みと対策が異なります。
ヒービングは、軟らかい粘性土地盤を掘削したときに、掘削部分の外側にある土の重さなどによって、掘削底の土が内側へ押し上げられる現象です。
一方、ウェルポイントは、井戸のような管から地下水をくみ上げ、地下水位を低下させる工法です。
これは主に、砂質地盤で地下水が上向きに流れ、砂と水が噴き上がるボイリングの防止に用いられます。
ヒービングへの対策としては、山留め壁を十分深くする、地盤を改良するなど、掘削底の地盤が押し上げられないようにする方法が必要です。
したがって、ヒービング対策としてウェルポイントによる地下水位低下を行うとしている点が不適当です。
床付け地盤とは、建物の基礎をつくるために掘削し、決められた高さまで仕上げた地盤のことです。
地盤が凍結したまま基礎を施工すると、その後に氷が解けたときに地盤が緩み、沈下するおそれがあります。
そのため、凍結した部分を取り除き、締固めに適した良質な土に置き換える処置は適切です。
法付けオープンカット工法は、山留め壁を設ける代わりに、掘削面を斜めの法面にして掘削する方法です。
粘性土地盤では、法面の一部だけが崩れるのではなく、円を描くような面に沿って土の大きなかたまりが滑る「円弧すべり」が起こることがあります。
そのため、法面の傾きや地盤の強さなどを考えて、円弧すべりを起こさないか確認する必要があります。
国土交通省の建設工事公衆災害防止対策要綱でも、法付けオープンカット工法では、安定計算に基づいて十分な法勾配を確保することが示されています。
砂質土は、掘削によって床付け面が乱れて緩んでも、転圧して締め固めることで土の粒が密にかみ合い、強度を回復させることができます。
そのため、ローラーなどを使って転圧し、自然の地盤と同程度の強さまで締め固める方法は適切です。
なお、粘性土の場合は、乱した部分をそのまま転圧しても十分な強度を回復しにくいため、良質な砂や砂利に置き換えたり、地盤改良を行ったりします。
砂質土と粘性土で処置が異なることが重要です。
この問題では、ヒービングとボイリングの違いを理解しておくことがポイントです。
ヒービングは、主に軟らかい粘性土地盤で、掘削底の地盤が押し上げられる現象です。
山留め壁の根入れを深くしたり、地盤を改良したりして対策します。
ボイリングは、主に砂質地盤で、地下水が砂とともに掘削底へ噴き上がる現象です。地下水位を下げるウェルポイント工法などが対策として使われます。
したがって、「ヒービングの発生が予測されたため、ウェルポイントで掘削場内外の地下水位を低下させた。」が最も不適当です。
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